訪問看護師のまおつんです。
訪問看護師の皆さんは、仕事のストレスに加え、人間関係のモヤモヤも多く『激務』といわれている職業です。
そこで覚えてほしい『アンガーマネジメント』について今回は解説していきます。
このブログでは訪問看護のリアルな仕事について情報を発信しています。もし興味があれば関連記事もご覧ください。
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『怒り』をコントロールするスキル
アンガーマネジメントとは、『怒り(Anger)』を『管理(Management)』するスキルの事です。
つまり、自分自身の怒りの感情とうまく付き合い、できるだけストレスを軽減し豊かに人生を生きる方法のことです。
仕事や人間関係の場面でイラっとすることは良くありますよね。
「わたしのミスじゃないのに怒られた」
「同僚に挨拶したら無視された」
「大変な仕事ばかりを押し付けられる」
ふと誰かから言われた言葉や、態度に対して私たち看護師はどのように対処していけば良いのでしょうか。
ストレス現代において、看護師だけでなく誰もが身に付けておきたいスキルこそがアンガーマネジメントなのです。
最高のコミュニケーションについては関連記事で詳しく解説してあるので、合わせて確認してみてくださいね。
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アンガーマネジメントの6つのステップ
一般的にいわれているアンガーマネジメントを実践するためには6つのステップがあります。
他人からムカつく言動をされた時や、そういう場面に出くわしそうな時にこのステップを思い出して、実践してみてください。
1、6秒かぞえる
2、深呼吸をする
3、自分のセリフを決めておく
4、一旦その場から離れる
5、嬉しかった経験を思い出す
6、怒りを紙に書き出して点数化する
1、とにかく6秒かぞえる
ムカつくできごとに遭遇したら、なにもせずに6秒を数えてください。
この6秒間は、心を落ち着かせて冷静になるためのとても重要な時間です。
人間関係はたった一つの言動で台無しになることもあります。
怒りに感情にまかせてヒステリックに言い返したりなんかしたら大変!
もう二度と関係を取り戻せないばかりか、周りにも『キレやすい人』と認定されてしまいます。
まずは、何も考えずに6秒間…
この時間を作ることがアンガーマネジメントの第一歩です。
2、深呼吸をする
6秒間なにもせずに数えたあとは、深呼吸をしてさらに心を落ち着かせます。
この時にはまだ怒りの感情が収まらない状態ですが、何もしゃべらず、何も考えず、地球上の空気を肺に取り込むくらいの気持ちで息を吸い込み、それをゆっくり時間をかけて吐き出します。
最初の6秒間とこの深呼吸をするだけで、すでに90%のアンガーマネジメントが出来ていると言ってもいいでしょう。
これができる人は感情でモノを言う人ではなく、どんな場面においても大人の対応ができる人です。
最近、最期に深呼吸をしたのはいつですか?
深呼吸はリラックス効果も期待できますよ。
3、自分のセリフを決めておく
なんとか怒りをコントロールして自分を鎮めたとしても、相手から言われっぱなしだとモヤモヤは残ります。
やはり、何かひとつでも言葉を発して怒りをぶつけたいのが本音だと思います。
私のおすすめの言葉としては、怒りとは全く関係ない自分の好きなアニメのセリフや、美味しいイタリアンのお店のメニューなどです。
「煉獄さんは負けてない!!」 by アニメ鬼滅の刃
「ビステッカ・アッラ・フィオレンティーナ」 by 某イタリアンレストラン
などのように怒りとは全然関係ない言葉を発することでさらに冷静さを取り戻すことができます。
このように、怒りの場面に遭遇したときのために事前に自分が発するセリフを決めておくと良いでしょう。
4、一旦その場から離れる
怒りの感情が発生したとき、またはしそうなときは速やかにその場を離れるようにしましょう。
患者さんの家に訪問中やカンファレンス中で、その場からなかなか離れられない時にはトイレに逃げるのもアリです。
とにかく自分にとって怒りの原因である正体から少しでも距離を置くようにしましょう。
どうしても気持ちが落ち着かない時は、誰にも聞こえないところであれば思いっきり暴言を吐いても構いません。
本人に言い返すと取り返しのつかなくなりますが、自分ひとりで壁に向かって発するのであれば誰も傷つけずに済みます。
自分をムカつかせた張本人に面と向かって言えないのは悔しいですが、それでもあなたの方が一枚も二枚も大人です。
5、嬉しかった経験を思い出す
怒りの感情を沈めるにはとにかく時間を置くことが重要です。
過去に嬉しかった経験や楽しい想い出について考えるようにしましょう。
仲の良い友達を旅行に行った時の想い出や、恋人から言われた嬉しい言葉もたいへん効果が高いです。
怒りの感情が頭からスッーっと抜けていく感覚を大事にしてください。
また自分の成功体験を思い出すのも良いでしょう。
「学生のとき国家試験の勉強を死ぬほど頑張った」
「失くしたと思っていたお気に入りのピアスが見つかった」
など自分はこれまでこんなに頑張ってきたんだと褒めてあげる事ができれば、今回の件も時間が経てば大したことではなくなるはずです。
6、怒りを紙に書き出して点数化する
怒りを鎮めて落ち着いたあと、家に帰ってホッとした時でもいいので怒りを紙に書き出してみましょう。
『自分は何に対して怒っていたのか』
『自分の対応は適切だったか』
『本当はこう言い返したかった』
などと、自分の思いつく限りの良いことや悪いことを遠慮なく書いてみます。
言いたかった事などを我慢する必要もありません。どんな暴言でも負の感情でも大丈夫です。
そして、重要なのは今回の怒りを点数化してみましょう。
過去に同じような体験をした時と比べて、今回はどのくらいの怒りポイントでしたか?
今回の件が人生最大級の怒りだったかも知れませんし、もしかしたら過去の怒りの方が点数が高かったかも知れませんね。
そんなことをして怒りをゲームのように楽しんでしまうこともできるようになります。
7、セルフケアを考える
冷静になったあとは、セルフケアについて考えてみましょう。
自分自身のことを労わってあげて、見つめ直すこと機会が必要になります。
セルフケアについては関連記事で詳しく紹介してあるので参考にしてみてください。
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我慢することがアンガーマネジメントではない
アンガーマネジメントについて勉強していくと、
「結局は怒りを我慢するっていうことでは?」
という疑問がでてきます。
アンガーマネジメントは決して我慢をすることではなく、怒りをコントロールすることがポイントです。
人間は誰しも怒ることはあります。暴言を吐くこともあります。壁を殴りたくなることもあります。
実際にわたし自身もこういう経験は過去に何度もありますが、決して我慢だけをしているわけではありません。
暴言を吐いたっていいのですが、その対象を『人』ではなく別のものに向けることで誰も傷つけないようにすることがアンガーマネジメントの本質です。
我慢しなくたって大丈夫です。
『どこに吐き出すか』
『どうやって吐き出すか』
に意識して実践出来るようになればもうアンガーマネジメントはできたといっても良いでしょう。
ムカつく出来事を忘れられないあなたに
怒りの感情と付き合うのはみなにとって大きな課題です。
かくいうわたしの場合は人よりも感情的になりがちで、アンガーマネジメントを習得するのに時間も掛かりました。
年齢を重ねると怒りの感情ともうまく付き合えるようになってきた気がします。
それでもムカつく出来事を忘れられない人はどうしたらいいでしょうか?
そういう人におすすめしているのが以下の方法です。
1、とにかく寝る
2、食べる・飲む
3、部屋を掃除する
4、誰かに愚痴る
5、映画を見て思いっきり泣く
6、散歩やランニングをする
ストレスを感じた時には寝ること食べるなどの生理的な欲求を満たしてあげる事こそが良いと考えられています。
とにかく寝たり食べたり体を動かすことがアンガーマネジメントの最後の仕上げには重要です。
ムカついている自分、イライラしている自分をまずは素直に受け入れましょう。
こういう時だからこそ無理に感情を押し殺さずに自分と真剣に向き合ってアンガーマネジメントをしましょう。
まとめ
今回はアンガーマネジメントについて基本的なことを解説しました。
ムカつくことやイライラすることが多いのが訪問看護師という職業です。
しかし、そんな自分と向き合って、自分を一番愛してあげられるのも自分自身です。
アンガーマネジメントの実践は決して難しいことではなく、うまく怒りの感情をコントロールする方法です。
自分自身で感情をコントロールできる方法を知っている人は、すでにアンガーマネジメントの達人といえるでしょう。
自分なりのアンガーマネジメントを実践して、訪問看護師の人生がもっと豊かになってくれれば嬉しいです。
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