訪問看護師のまおつんです。
どうやったら円満に退職できますか?
看護師が職場を辞める理由で多いのが、
『出産・育児のため』
『結婚のため』
『転職のため』
『人間関係の問題のため』
だそうです。
また、キャリアアップとして新しい職場への転職のために今の職場を退職するという方も多いです。
退職する理由は人それぞれですが、どうせ辞めるならばトラブルもなく円満に退職したいと思うはずです。
今回は、職場を円満に退職する方法について解説します。
もし、訪問看護への転職を考えているのであれば、転職サイトについてまとめた記事もご覧ください。
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退職までのステップ
「仕事を辞める!」
と退職を決意してから、実際に辞めるまでの具体的なステップは以下の通りです。
1、退職を伝えるリミットを確認する
2、上司に辞めることを口で伝える
3、退職日を決める
4、退職届を書いて出す
5、引継ぎをする
6、職場の備品を返却する
7、上司・同僚にあいさつをして退職する
これらの順番をひとつずつ解説します。
1、退職を伝えるリミットを確認する
職場を退職をする時には『いつまでに辞めることを言えば良いのか』をまず確認しましょう。
労働基準法によると、退職日の14日前、つまり2週間前までに退職届を出せば良いとなっていますが、実際はもっと早く伝えた方が良いでしょう。
退職を伝えるリミットはそれぞれの職場の『就業規則』で確認ができますが、職場によっては就業規則がどこにあるのかも分からない場合もあります。
そのため、かなり早めに期間をもって、3カ月前くらいをリミットだと考えておけば大丈夫です。
2、上司に辞めることを口で伝える
一般的には、退職する3カ月前に上司や師長へ辞めることを口頭で伝え、その後は出来るだけ早く退職届を提出するようにしましょう。
普段から報・連・相をしっかり出来ていれば、引き継ぎにそこまで時間はかかりませんが、職場にとっては新しい人員確保のためにある程度の時間が必要です。
「2週間前までに言えばOKでは?」
と思う方もいるかも知れませんが、円満解決をしたいのならばルールだけにこだわらず、早めに伝えてあげるのが理想です。
3、退職日を決める
先ほど解説したように、法律では退職の2週間前に伝えればOKとなっており、退職日は従業員が好きなタイミングで決めることができることになっています。
しかし、実際に退職日を決めるときには上司と相談して決めるパターンが多いのが現状です。
辞めることを伝えるときには、
「○月○日に退職を考えています。」
など、あくまでも一緒に相談して決めますというスタンスで伝えるようにすると後でのトラブルが避けられます。
4、退職届を書いて出す
退職日が決まったら退職届を提出します。
退職届の提出は法律で定められてはいませんし、書式も特に決められたものはありません。
しかし、円満退職をしたいのであれば常識的に書くて提出するのが暗黙の了解となっています。
退職届の書き方や書式に関しては、『duda』のホームページに分かりやすく書いてあります。
もちろん、退職届のデータを無料でダウンロードすることもできます。
5、引継ぎをする
仕事を辞めることを上司に伝えて具体的な退職日が決まったあとは、同僚へ仕事の引き続きをします。
仕事の引継ぎでメインになってくるのは、自分が対応している患者さんのことについてと、それ以外の事務作業や委員会活動などがあります。
患者さんの状態については、連絡ノートやチャットグループなどで日頃から情報共有が出来ていれば問題はありません。
事務作業の引継ぎについてもそこまで多くありませんが、病院やクリニックだと委員会活動があるので『引継ぎ書』を用意した方が無難です。
・委員会の活動内容
・今後の目標
・担当している役割
・ファイルの場所
引継ぎ書を書くときの注意点としては、後で誰が読んでも分かるように書くということです。
悪い例としては、
『委員会活動は全員で協力して目標達成に向けて取り組む』
『今後、□□さんには訪問看護ステーションを利用させたいと思っている。』
この表現では、あとで読んだ人が「?」となってしまいます。
委員会は全員で協力するのは当たり前ですし、「~させたいと思っている」という表現だけでは、患者さんやご家族とどこまで話が進んでいるのかも不明です。
良い例としては、
『委員会の目標値は○○を▲▲回全員が実施することで、担当者が毎月グラフで報告する。』
『□□さんについては、訪問看護ステーションの利用を検討してもらっており、○月○日までに返事をもらうことになっている。』
こういう書き方であれば、あとで引き継ぎ書を読んだ人が具体的に何をすれば良いのか分かります。
引継ぎ書を書いても、職場によっては後任がなかなか決まらない場合もありますが、引き継ぎ書があれば最低限何とかなります。
6、職場の備品を返却する
職場から借りている備品などは退職前にすべて返却しましょう。
退職後に返却することになると、また職場に足を運ばなくてはならず非常に気まずい思いをします。
最近ではスマホやタブレットを配布している職場も多いので、返却するときには個人的なデータが残っていないか必ず確認してください。
個人情報などが入っていると悪用される可能性もあります。
一般的には元の状態で返すのがマナーなので、職場に確認したうえですべてリセットしてから返却しましょう。
ステーション側でデータのリセットをすることは少なく、そのまま他の看護師に渡るケースが多いです。
もし、自分の個人情報データが残っていたらと考えると恐ろしいですね。
7、上司・同僚にあいさつをして退職する
引き継ぎが終わって備品なども返し終わったら、最終日には上司や同僚へ挨拶をします。
わたし自身、転職を何度も経験していますが、個人的にはこの挨拶まわりが一番大変です。
出来ればひとりずつ声を掛けて挨拶することが望ましいですが、大きな組織だと難しいのでメールなどで済ます場合もあります。
特にお世話になった上司や先輩には「いままでお世話になりました」と必ず対面で挨拶をするようにします。
嫌いな上司や先輩であっても、最後くらいは最大限の愛想を振り絞って挨拶しましょう。
退職理由はウソでも良い?
退職するときに上司や師長になんて言えばいいか悩む人も多いと思います。
ですが、個人的には
『辞める理由なんてなんでも良い!』
と思っています。
極端な話、退職の理由はウソでも良いとすらわたしは思います。
必ずしも良い理由だけで職場を辞める人だけではないはずです。
『仕事がツラい』
『人間関係が良くない』
『職場の理念や雰囲気に共感できない』
など、ネガティブな理由で仕事を辞める人も多いと思います。
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職場を辞めるということは、もうお付き合いが終わるということです。
よっぽど仲の良かった人以外は今後も会うこともありません。
それならば、多少のウソをついてでも円満に退職する方がよっぽどマシだと思うのはわたしだけではないはずです。
次の項目ではおすすめの退職理由について解説します。
おすすめの退職理由
退職する理由はウソでも良いという話をしましたが、やっぱり引き留められる可能性もあるので、万が一そうなったらちょっと面倒です。
そこで、おすすめの退職理由をいくつか紹介します。
「退職理由におすすめなんてあるの?」と疑問に思うかも知れません。
ただ、社会人としては、辞める時にこそ神経を使ってほしいので、円満退職するための理由はそれなりの準備が必要です。
1、妊娠しました
2、結婚します
3、家族の介護が必要です
これらの理由がなぜ良いのかをひとつずつ解説します。
1、妊娠しました
これは退職理由として最強の部類になります。
この理由があれば無理に引き留められる事もありませんし、退職の時期もはっきりと言いやすいです。
ただし、ウソをついてこの理由を使うときはかなりリスクがあります。
妊娠はおめでたいことなので、ウソである場合には良心の呵責(かしゃく)を強く感じることになります。
また、ウソであることがバレると職場で炎上することにもなります。
もちろん、本当に妊娠した場合には退職するもっともな理由になるのであしからず。
2、結婚します
結婚することも退職理由としては有効です。
結婚することで生活環境も大きく変わり、場合によっては遠くに引越してしまうこともあります。
この状態でいまの職場にいることは、現実的ではなくなるので、引き留められることもありません。
もちろん、この理由がウソである場合はバレないように徹底する必要があります。
また、結婚を機に退職するケースでは、生活が落ち着いたら復職するという考えを持っている人も多いです。
妊娠のケースもそうですが、ここ最近では夫婦共働きは珍しくもないので、一時的に仕事を辞めたいという場合でもこの理由は使えます。
3、家族の介護が必要です
家族の介護についても退職理由としてはかなり真っ当な理由です。
家族の介護が必要なのに、無理してでも働いてくれと言ってくる職場は恐らくないでしょう。
『家庭の事情で…』と具体的な理由を言わなくてもOKですが、確実に辞めたいという場合にはそれ相応の理由が必要ということも覚えておきましょう。
よっぽどの事情がない限りは、仕事を辞めるのに職場に理由を説明する必要はありません。
しかし、看護業界は人手が足りない職場も多く、職場からしたら何とか引き止められないかと考えるのが自然です。
退職するときにやってはいけないこと
退職するときには「どうせ辞めるんだからルールなんて関係ないでしょ」と考えたくなりますが、ちょっと待ってください。
退職するときにやってはいけないことは以下の通りです。
1、決心が固まる前に相談をすること
2、退職マウントをすること
3、転職先を決めずに退職の意思を伝えること
4、退職理由をひとつに絞らないこと
5、退職をチラつかせて交渉すること
これを軽視するとあとで痛い目にあうかも知れないのでしっかり理解しておきましょう。
1、決心が固まる前に相談をすること
退職を決心する前に同僚や上司に辞めるかどうかの相談をするのは出来るだけ避けましょう。
「普通は誰かに相談するものじゃないの?」と思うかも知れませんが、上司に伝えるのは退職の意思が固まってからです。
『相談をすること』と『届出をすること』は似ているようで、意味がぜんぜん違います。
決心が固まっていないのに相談をしてしまうと、必ずと言っていいほど引き留めにあいます。
「もう少し頑張ってみたら?」
「まだあなたはこれからじゃない?」
などと言われて、退職をとどまってしまうかも知れません。
順番としてはしっかりと意思を固めてから、上司に届出をするようにしましょう。
相談したい場合には、職場の同僚ではなく友人などがおすすめです。
2、退職マウントをすること
退職マウントとは、辞めることをが決まった後の引き継ぎなどで、
「どうせ、わたしは辞めるから…」
「次の職場はもっと○○で…」
などと他人が不快に思うようなことを言ってしまう行為です。
退職する側はマウントを取ると気分は良いかも知れませんが、他の人はその職場に残って働き続けます。
例えば、職場の来年の計画や今後の話をあからさまに興味なさそうに聞いたり、わたしには関係ないという態度で仕事をされると他の人から良く思われません。
あくまでも円満退職を目指しているのであれば、退職マウントには十分注意しましょう。
3、転職先を決めずに退職の意思を伝えること
転職をする方のみの話ですが、新しい転職先を決めてからいまの職場を辞めるのが一般的です。
仕事のブランクは出来るだけないほうが経済的にも安心なので、いまの職場を辞めようと思ったら先に転職先を探しておいて、できれば内定をもらったうえで今の職場に退職することを伝えるようにしましょう。
「とにかく今の職場がツラいからすぐに辞めたい」という方もいるかも知れませんが、冷静になって少し待ってください。
仕事辞めて実家に戻れるか、もしくはたっぷり貯金があるなら大丈夫かも知れませんが、基本的にはお金を稼ぐために今の職場を離れてから新しい転職先までの空白期間はできるだけ短くしたいものです。
ちなみに、わたしの経験上、空白期間が長すぎると仕事に対するモチベーションがかなり下がってしまうので、空白期間をできるだけ空けないようにしています。
訪問看護師のまおつんです。相談者訪問看護への転職を考えています。転職に最適な時期はいつが良いでしょうか?私は新卒で病院勤務を経験したのち、訪問看護ステーションへの転職をしました。今回は訪問看護ステーション[…]
4、退職理由をひとつに絞らないこと
「Aさんには『結婚する』、Bさんには『ツラいから』」など、退職理由をいろんな人にたくさん言うことは避けましょう。
仲の良い同僚には本当のことを伝えて、上司にはウソの理由を伝えるというパターンもこれに当てはまります。
どんなに仲の良い同僚であっても、近いうちに必ず周りに知れ渡ってしまいます。
その時にあなたに対しての不信感が増すことになりますし、まだ引き継ぎが残っているとしたら円満退職なんて出来るはずもありません。
ウソをつく場合においても職場の全員には一貫して同じ理由を説明しておく必要があります。
看護師業界で働く人は噂話が好きな人も多いので、むやみやたらに人に違う退職理由を言わないようにしましょう。
5、退職をチラつかせて交渉すること
これはすぐに退職をするつもりがない人が対象ですが、退職をチラつかせて給料や労働条件を交渉することは止めましょう。
これをやってはいけない理由は色々とありますが、この方法で交渉して成功したとしても職場からは扱いにくい人と思われてしまいます。
また、いずれ辞めることになっても円満退職になる可能性はかなり低くなります。
ルールやマナー以前に社会人として最低限の礼節は尽くしたいものですよね。
訪問看護師のまおつんです。相談者訪問看護への入職を考えています。面接ではどんなことを言えば良いですか?訪問看護の需要は年々拡大しています。つねに人手不足なので面接に行けば採用されると思っている人も多いと思[…]
まとめ
今回は円満退職をするための方法と退職理由などについて解説しました。
仕事がツラくて辞める人、次のステップに進みたくて辞める人、様々な理由で今の職場を離れる人がいますが、せっかく退職するならば円満退職をしたいですよね。
今回の内容を理解して実践いただければ円満退職できる可能性をぐっと上がり、あなたの人生をより豊かなものにしてくれるはずです。
訪問看護が気になる方は関連記事もご覧ください。
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