訪問看護師は何歳まで働けるのか?今後のキャリアを考える時のポイント

訪問看護師のまおつんです。

相談者
訪問看護師としては働いていますが、何歳まで働けますか?

『人生100年時代』という言葉を聞いたことはあるでしょうか?

そんな現代では、70代でも本当に元気な人が増えました。

 

令和3年(2021年)4月には『高年齢者雇用安定法』の法改正があり、一般企業では従業員を70歳まで雇用するように努力義務が課されるようになりました。

つまり、日本人の寿命が伸びることによって、出来るだけ長く働こうという人が増えるということです。

 

今回は、訪問看護師は何歳まで働けるのか、現状のデータなどを読み解いてわたし個人が思うことを解説していこうと思います。

訪問看護への転職を考えている方や、ずっと訪問看護を続けていきたいという人は参考にしてみてください。

 

このブログでは訪問看護のリアルな仕事について情報を発信しています。もし興味があれば関連記事もご覧ください。

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訪問看護師は何歳まで働けるのか?

結論から先にいうと、訪問看護師は何歳になっても働くことができると思います。

もちろん、自身が健康であることや、看護師として的確な判断ができることが条件です。

これまでの豊富な経験を活かして、積極的に医療に関わって欲しいというのが私の個人的な願いでもあります。

 

ちなみに、一般的な職場では、看護師は60歳で定年を迎えます。

その後は、パートとして雇用延長してもらいながら働く看護師も増えています。

経験を後輩へ伝えるための指導などにあたることが期待されています。

 

訪問看護ステーションでも60歳を定年とするところが多いですが、本人の希望によっては雇用延長などをしてもらえることがあります。

『人生100年時代』といわれているように、平均寿命もどんどん延びていることで、訪問看護師の年齢も訪問看護を利用する人の年齢も高齢化していくでしょう。

 

実際に定年後に働いている看護師は存在する?

訪問看護ステーションで働いている看護師の年齢割合を見てみましょう。

厚生労働省 社会保障審議会(介護給付費分科会)の資料をもとに作成

訪問看護師の年齢層では40代が一番多く、全体の40%以上を占めています。

一方で、気になる60歳以上については、全体の6%とそこそこの割合を占めています。

約16人に1人くらいの割合で60代の看護師が存在していることになります。

 

今後は長く働きたいという人が増えることで、看護師の平均年齢も高くなっていくことでしょう。

まおつん
逆に、若い看護師の割合は少なくなっていますね。

高齢訪問看護師のキャリアは?

訪問看護師を長く続けると今後のキャリアについて悩むことがあります。
訪問看護師のキャリアについては、主に以下のパターンがあります。
【訪問看護師の今後キャリアプラン】
・専門性を高める
・管理者になる
・雇用延長して働く
訪問看護師を長く経験したあとの次のキャリアとしては、『認定看護師』『専門看護師』などの資格を取得して、さらに専門性を高めるという道があります。
少しハードルが高い資格もありますが、経験を活かしてさらにレベルアップができれば収入を上げることも可能です。
訪問看護師が一緒に取得しておきたい資格については関連記事でも解説しているので参考にしてください。
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また、現場をある程度経験したあとは、訪問看護ステーションの管理者になることを検討しても良いでしょう。
管理者は訪問看護ステーション全体の運営を任される立場になるので、看護計画書を作成したり、看護師のシフトなどを決めたりする業務を行います。
ステーションによっては、管理者が自ら訪問しケアすることもあります。
ちなみに、管理者の年齢としては、40~50代が多いようです。
もうひとつのキャリアとしては、60歳になったあと雇用延長しながらパートや契約社員として働く方法があります。
定年後も現場で働きたいと思っている看護師の多くがこの道を進むことになります。
パートになれば給料は多少下がるかもしれませんが、時間の融通がききやすく、自分のペースで働くことが可能になります。
まおつん
自分に合った働き方が出来るのは訪問看護師の強みですね。

50~60歳でも働く場所はあるか?

「50代や60代になっても働くところはある?」

と心配になる方もいらっしゃると思います。

しかし、看護師は人手不足の職場も多いため意外と求人はあります。

 

50代や60代の看護師は、若い頃のようにバリバリ仕事をこなすのが難しくなりますが、これまでの経験を活かして働いている方も多いようです。

また、患者さんとの年齢差も小さくなるので、患者さんから好感を持たれる場合も多いのが特徴です。

 

転職サイトで検索してみても、50~60代の求人は結構ある事が分かります。

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50~60代の看護師に求められていること

たくさんの経験をしてきたベテラン看護師には、若手看護師とは違った役割が期待されています。

【50~60代の看護師に求められていること】
・後輩や若手の育成
・あまり口出ししない
・立場をわきまえる
・思いやりがある
・初心を忘れない

まずは、後輩や若手看護師の育成が期待されています。

社員かパートかで求められる役割は違いますが、若手看護師が困った時などの相談役として期待されている事は間違いありません。

 

とはいっても、あまり口うるさく指導しても煙たがられるので難しいところです。

困っていたら手を差し伸べるくらいの気持ちで接するようにしましょう。

 

また、ベテラン看護師は管理者や上司よりも歳が上ということも珍しくありません。

管理者が年下であっても、職場での立場は向こうのほうが上です。

偉そうな口をきいたりしないようにしないようにしたいものです。

 

また、経験が豊富だからといって、基本を無視したケアを行ったりするのも避けたいです。

ベテランであるからこそ、若手看護師の見本となるような仕事ぶりが期待されています。

初心を忘れずに基本に忠実に仕事をこなすようにしてください。

 

ベテラン看護師は「おつぼね認定」されやすい

ベテラン看護師は、職場で「おつぼね認定」される事が多いです。

職場ではほとんどが年下ばかりなので、周りから気を使ってもらったり、自分の意見を聞いてもらいやすくなります。

そういう扱いをしてもらうと非常に居心地が良いと感じるはずです。

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しかし、ここで注意して欲しいのは、職場は自分ひとりだけで成り立っているわけではないということ。

ステーションでは、チームワークで仕事しますので、自分だけが気持ちよくならないように気を使いましょう。

 

おつぼね認定されてしまうと、表面上は仲良く接してくれても裏では煙たがられているかも知れませんよ。
まおつん
ベテラン看護師の方がじつは職場で気を使うことが多いって聞いたことあります。

ベテラン看護師がキャリアを考える時のポイント

ベテラン看護師が訪問看護ステーションで働く時のポイントについて紹介しておきます。

1、職場が何を期待しているのかを明確にする
2、一件一様に職場のルールが異なる
3、過去の成功体験は一度リセットする
これらのポイントについて、一つずつ解説していきます。

看護師を長年やっていると、一度は転職したりキャリアについて考えることもあると思います。

 

1、職場が何を期待しているのかを明確にする

今の職場を続ける場合や、キャリアアップを目指して転職するにしても、

重要なことは『職場はあなたに何を期待しているのか』を明確にすることです。

 

職場でのあなたの立場がはっきりしていないと、転職したとしても失敗する可能性があります。

自分が出来ることと職場が求めていることがマッチすることで、はじめて雇う側と雇われる側が気持ちよく働けるのです。

 

職場はあなたに対して「現場でバリバリやってもらいたい」と考えていても、あなた自身が「現場は離れて若手をサポートしたい」と思っていたとすると、お互いモヤモヤしながら働くことになります。

こうなってしまっては、どちらにもメリットがないので、職場とよく話し合って処遇などを決めるようにしましょう。

 

2、一件一様に職場のルールが異なる

病棟勤務から訪問看護に転職する場合や、訪問看護から訪問看護への転職する場合など、転職の例は様々です。
訪問看護ステーションを渡り歩いてきた私からいわせると、職場によってルールや雰囲気は全く違います。
それは、訪問看護から訪問看護への転職の場合でも例外ではありません。
このことを理解していないと「前の職場と同じやり方でいいや」と勝手に判断してしまい痛い目にあう可能性が高くなります。
報告書の書き方や訪問手段など各ステーションによって様々です。
特に、勤怠などのルールは各ステーションで違うケースが多く、職場ごとに確認した方が良いでしょう。

3、過去の成功体験は一度リセットする

ベテラン看護師に多いのが、

「前の職場はこうだったので…」
「わたしはこのやり方で失敗した事はありません。」
「この方法が正しいはずです。」
などと言ってしまうことです。
確かに経験が豊かだからこそ見えている視野があることは間違いありません、
しかし、過去の成功体験を持ち出して、絶対わたしが正しいなどと思んでしまう人も多いです。
過去の経験や武勇伝は一度リセットして、新たな職場でそこのやり方に従う気持ちでいた方がギスギスしないで済みます。
まおつん
スマートな人間関係を築くために『郷に入っては郷に従え』を意識しましょう。

まとめ

ベテラン看護師は即戦力でありながら、豊富な経験を持っているため、訪問看護ステーションでも重宝されます。

その一方で同僚や管理者への接し方次第で、職場の環境が良くも悪くも変化するという絶妙なポジションになることがほとんどです。

 

周りと上手くやるためにも注意すべきポイントを解説してきたので、しっかりと理解をして自分のキャリアを見つめましょう。

訪問看護の転職やキャリアアップについては、関連記事でも解説しているので興味があればご覧ください。

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